S. H. さん(30代/宮城県よりご参加) まるべりークラス
大切な自分へ
ついに、このまとめの場所へたどりついた。
いまこのときの自分自身を、しっかりと自分の手の中に握りしめよう。
「ワークショップ」という扉の存在は知っていたけれど、まさか自分が進むとは思っていなかった。
この場所で、自分と向き合うと決めたこと、ほんとうにすごい勇気。
あのときの一歩があったから今がある。
勇気を出してみた自分がとても誇らしい。
ありがとう。
思えば受講前、自分がけっして「元気」とは言えない状態だということを、自分自身が見過ごせなくなっていた。
そのままの自分を自分でよいと思えず、心が弾むという感じから遠ざかり、心から笑えていないということを自覚するようになっていた。
自分がそう感じることは「どうもおかしい」と思うのだけれど、いったい何をどうしたらいいものか、全く見当がつかない。
そんなとき、先を歩くお仲間さんたちの言葉が目に入ってくるように。
ひょっとして、もし何かできることがあるのだとしたら、試してみたい。
そして同時に、すかさず湧き上がってくる、不安や恐怖。
お仲間さんの声はどれも「すてき」で「立派」に見える…。
何かを学ぶ、発見する、ということが、自分にできるのだろうか。
…そうだった。
こんな不安を、言葉にしてみるところから、始まったのだった。
そして、自分との真剣な対話を通して、多くのことに気づくことができた。
自分がついやってしまいがちな考え方のパターン、習慣があるとわかった。
自分が感じることに対して、ダメ出しをしたり、裁いたり、否定したり。
そのようなクセが「心のフィルタ」になって、本音を見えづらくしていることもあった。
くり返し練習するうち、直視をしていなかった本音が、だんだんと聞こえるようになってきた。
感じることを抑えたり、否定したくなる気持ちには、きっといろいろな原因がありそう。
これは引き続きじっくりと向き合う必要がありそう、ということも分かった。
心理学の知識が、自分を「客観的」に見つめるために役に立つということを学んだ。
たとえば、「感じるままに感じてもよい」というのは、冷静に考えればその通り。
それなのに、できていない。自分に対して「よい」と思えない。
そのことが自分にとって苦しいことなのだと、わかってきた。
様々な原因があり、自分流のやり方がうまくいっていなかった、という面もあるらしい。
「症状」に名前があることを知って納得したことで、どこかホッとしている。
回復可能、と知ることが、さらに歩みを進めるための勇気にもなっている。
「知らなかったことを知った」ということは、何よりの宝物だと思う。
健康的なやり方を、少しずつ身につけていきたい。
振り返れば、書き込んできたどれもが、まるごと自分自身。
どれも自分にとってほんもので、大切なもの。
自分自身というのは、なんていとおしい存在なのだろう。
自分の歴史をひもといてみても、よく分かった。
いつでも、一生懸命にやっていたのだった。
それなのに、そんな自分を認めたり、自分を本気で知ろうとすることが、恐ろしいほどに後回しになっていた。
きっとその積み重ねが、自分をどんどん悲しくさせていた。
本当に、ごめんね。
どう変化したいか、という問いに応じた自分は、泣きそうな、震える声だったと思う。
けれど、たしかにこの答えが、自分の中に存在しているのを感じる。
「自分が自分であることに堂々としていたい。」
「幸せを感じてもいい、という方向に進んでいきたい。」
具体的にどうすればいいだろう、ということは、まだまだぼんやりしていて形が見えない。
きっと、もっとたくさんの練習が必要なのだろう。
でも、方法があるということは少しずつわかってきたので、大丈夫。
慌てなくて、いい。
すぐに劇的に変わろうとしなくていい。
これまでのやり方を身につけるまでに、多くの時間がかかっていて、歴史があるということも、覚えておこう。
自分の足でしっかりと歩いてゆける力を、身につけていこう。
自分が自分の味方になって、自分自身を知ろうとすることを続けながら、自分のペースで、歩いていこう。
自分にいつもどんな言葉をかけているか、注意をはらっておくことも忘れずに。
思いがけず、ワーク終盤で自分から出てきた言葉に、自分が勇気づけられた。
「学んでいる最中の、いまこの瞬間も、自分の生きている時間の、大切な一部分。」
無気力(だと思っていた)自分自身が、生きようとしている。
このいとおしい、大切な自分。
命ある自分に、感謝。
これからも、一緒にいようね。
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ONSA WORKSHOP は、「体験者」であり「回復者」が主催者のワークショップ。
基礎に忠実でありつつも、現実の状況に即した、実践的な内容が特徴となります。
「人生は、いつからでも変えられる」
多くの方が、プログラムをつうじて学ぶことで現状を変え、新しい時間を生きはじめています。