K. K. さん(40代以上/宮城県よりご参加) ばんぺいゆクラス
[1]
あなたの問題は、そもそも、どんな主訴でしたか?
(1)何か他人の役に立つことをしない私には価値がないと思い込んでいて、仕事を離れると私個人としての価値を認めることができず苦しい。
(2)職場での緊急対応が必要な時など、チームで頑張らなくてはいけない時に、「私がいない方がスムーズにいく」と思って、引いてしまう。(そして怒られたり、「信用できない奴」と思われ続けたりしている。)
(3)赤ちゃんが泣いているのを見ていると心が苦しくなったり、ざわついたりして、ついきつい対応になってしまう。その母親にネガティブな感情を持ってしまう。
(4)ある特定の体型、雰囲気の人を見ると緊張したり、嫌悪感を持ってしまったりする。
[2]
どんな環境、どんな過去を持っていますか? どんな痛みの体験が影響して、そのような主訴を持つようになったのでしょう。
(1)(2)(4)「働かないもの食うべからず」「役に立たない」「気が利かない」「(第一子なので)総領の甚六」と、こどもの頃から母に言われて育ちました。その反面、一度は教えて貰えるけれどうまくできなかったり、母の思ったことと違うことをすると怒って取り上げられ、追い払われたり、嫌味を言われたりしていました。
それが発展して、子どもと大人が協力してやる作業などでも、自分がうまくできなかったり、物理的に場所を開けるように言われたりすると、身の置き所が探せず、心理的に閉じこもっていました。
私は小中学校の成績は良かったのですが、「それは当然」とされて、同級生などの長所(服のセンスが良い、態度が好ましい、見た目がよい、私より早く就職をした、など)と比較されて、そうではない私は揶揄や、嘲笑されていました。
でも、完全に母親の考えを受け入れるわけではなく、時々反論していたために、余計に母には言葉でねじ伏せられたり、苛められたり、無視されたりしていました。
そんな積み重ねで私は私自身にも、私がすることにも自信が持てず、他人との距離感もつかめず、過剰に近づいて嫌われたり、出るべきところでひいてしまったり、「空気の読めない人」になってしまっていました。
履歴書や成績表はそれなりに優秀、多分外見もひどくはないという、なけなしの自負が邪魔をしていたようにも、そんなことにしか頼れなかったのかなぁ、とも思います。
母に似た体型や雰囲気の人を見るとつい緊張し、嫌悪感を持つのは母にそんな扱いを受け続けてきたための条件反射だと思います。
(3)については、きっと私が赤ちゃんの時にそんな扱いを受け、親に対する不満がまだ癒されていないせいなのだろうな、と思います。
[3]
ONSA WORKSHOP および TAT セッションで、その過去(正確には、 過去に対する考えや意見、痛みの感覚やぐるぐる思考など)がどんな風に変わってゆきましたか?
悔しい過去はたくさんあるけれど、いつまでも「癒されずにいる可哀想な子ども(誰か助けて!)」で居続けても現実は変わらない。
白馬の王子さまも、親切な魔女も助けに来てくれないなら、待っている時間がもったいない。
自分の傷は自分で癒そう、そして自分から動こう! と思うようになりました。
[4]
TAT セッションを受けるには、どんな前提条件が必要だと思いますか?
ここで言う条件とは、人的条件やお金といった条件ではありません。
たとえば、集中を切らさないで人の話を聞けること、自分の痛みのルーツが分かっていること。「裁かない」こと、自分にウソをつかないこと、時間に間に合うように来ること、ルールを守れること、協調性が養われていること……など、体験した人だから分かることがあると思います。
ONSA WORKSHOP と TAT セッションをご自身で体験してみて、TAT セッションにはどのような前提条件が必要だと思うか、受けてみて感じたことを、教えてください。
自分の人生を自分で良い方に変えようとする意志(覚悟、の方が近いかも)、緩急はあっても変化を継続させようとする持久力。
自分の痛みのルーツが分かっていること、「裁かない」こと、自分にウソをつかないこと、自分が本当に望むことを見つける力、ルールを守れること、だと思います。
[5]
もし自分が ONSA WORKSHOP で訓練をしないまま TAT セッションを受けていたら、どんな風であったか、想像して教えてください。
実際は ONSA WORKSHOP で訓練を受けてから、TAT セッションにご参加くださいました。
でももし、そうではないとしたら……。たとえば人を裁いていたかもしれないとか、「今」に集中できなかったかもしれないとか、そもそも自分の問題が何であるか分からなかったかもしれないとか……どんな風であったと思われるでしょう。
率直に感じたことを教えてください。
TAT セッションはトラウマを切り離すことはできても、その先の変化を起こさせるのはその人自身の現実世界での実動なので、トラウマが無くなったのに現実世界が変わらないことに疑問や違和感をもったりするかもしれません。
そして結局振出しに戻る、ぐるぐるループから抜け出せずにいたかもしれません。
[6]
ONSA WORKSHOP は、TAT セッションを受けるにあたり、あなたにとってどんな風に役立ちましたか?
具体的に振り返ってみてください。
きれいごとだけではない現実世界だけれど、賢く、しなやかに、本当の意味で強く優しく自分を大切にして生きていくための実動の下準備、訓練として役に立ちました。
[7]
TAT セッションを受けてみた後、1)と2)で書いた問題は、どのように変化しましたか? そしてその変化は、あなたにとって、どんな風に感じた出来事だったでしょう。
あなたの言葉で教えてください。
どれについても悔しさや悲しさなどの感情は残っているけれど、それにとらわれている感覚はほぼなくなりました。
そして、「ただ悩んでいるだけじゃ変わらない、さっさと現実的な行動をするんだ!」と思えるようになりました。
この変化は私の中にすとんと落ちてきて、早速行動に繋がっています。
変わってしまったら「なんだ、こんなシンプルで当たり前のこと」って思えるし、現実に動いていることは目に見える。泥臭い努力が必要なこともあるけれど、気持ちはとても軽やかになっています。
バラバラだった気持ちや行動のベクトルが揃ったような…。
[8]
これから ONSA WORKSHOP ならびに TAT セッションを受け、みずからのトラウマに向き合ってゆく方に、メッセージをお願いします。
トラウマに向かっていこうとしている仲間、とても勇敢で素晴らしいです。
世の中には人生の時間切れまで一生逃げ回って、周りを恨んで、自分に言い訳をして、手近なもので誤魔化し続けている人の方が多いのかもしれません。
でもあなたはそうしようとしていない。
不安や逆風を感じながらも、だれかが、したり顔で提供している安易な方法に流されず、自分の足で立ち、歩こうとしているんですね。
どうぞその歩みをとめないでください。
最初は変化していることに気が付けないかもしれません。
私は変わらないように感じる自分に地団太を踏んだり、WORKSHOP 史上稀な効果がでない人種なのかもしれない、もしかしたら脳に障害でもあるのでは、なんて思って、専門家に相談したりもしました。
でも、歩み続けていれば、ちゃんと良い方に変われていることに気が付く日が来ます。
私にもできたなら、あなたもきっとできるはずです。
本気で変化を望むなら、三日やって疲れたら休んでも、また歩き始めればいいんです。
一日でも早くこの道のりを歩き始めることを、藤沢さんや他の仲間たちと共にお待ちしています。
[9]
最後に、ここまで歩いてきた自分自身に、メッセージをお願いします。
WORKSHOP に参加し始めてもう何年になるんでしょう。
最初は本当に真っ暗闇の中、進むべき方向も、どうやって進んだら良いのかもわからず、誰かのマネをしてうまくいかず、心に掠るわずかな自分の望みの小さな明かりを頼りに、頑張っているつもりなのに変わらない、と泣き、自分が負わされた過去に怒り、失った人生を悼み、地団太を踏みながら、それでも気がつけばここまで来られていたんだな、って思います。
知らなかったらこんな苦労はしなかったかもしれない。
でも、表面的にさらさらと、世間から見れば順調な人生を、本音では違和感を持ちながら過ごすより、時にはすっころんだり、血の気の引くような失敗をしながらでも、本音の自分と繋がっている方が楽で気持ちいい! ってやっと実感を持って、時間を過ごせるようになってきました。
苦手なことも失敗もなくなりはしないけど、ずいぶん冷静でタフに対処できるようになってきました。
世の中を信じられるようになってもきました。
せっかくここまで這い上がったのだから、これからも歩き続けていきたいと思います。
頑張ろう、私。
M. T. さん(40代以上/岐阜県よりご参加) ばんぺいゆクラス
[1]
あなたの問題は、そもそも、どんな主訴でしたか?
・自分がない
・境界線がない
・家族の中で自分だけしたいことをしていいのか(母は父の介護中)
・自分の選択に自信がない、大きなことほど決められない
・自己否定感が強い
・自分のニーズがわからない
[2]
どんな環境、どんな過去を持っていますか? どんな痛みの体験が影響して、そのような主訴を持つようになったのでしょう。
2歳上に兄がおり、家族の中心がずっと兄でした。
あからさまに比べるということはありませんでしたが、母の関心は明らかに兄に向いていました。
私は、小さいときからそんな2人を遠くから邪魔しないように見ていたという感覚です。
2人とは精神的にとても距離があり、一緒にいても1人だと感じていました。
「ただ、その空間にいる」という感じでした。
また、一人でも仕方がないと思っていたように思います。
それは、よく「覚えが悪い」「要領が悪い」と言われていたからかもしれません。
両親に「認めてほしい」という思いと、「見捨てられたくない」という思いが強く、両親や他人のために「役立つ」ようにしてきました。
でも、なかなか認められることはありませんでした。
また、両親からは自分の意見を言うと大体やんわり否定されました。
そして「自分は出来が悪い」から「自分が選択することは間違っている」という考えになっていきました。
そして「自分で自分の人生を選択して良い」という考え自体がなくなっていったと思います。
その結果、自分に自信がなく、自分を信じられず、限りなく「受け身」になっていったように思います。
[3]
ONSA WORKSHOP および TAT セッションで、その過去(正確には、 過去に対する考えや意見、痛みの感覚やぐるぐる思考など)がどんな風に変わってゆきましたか?
受ける前は、自分はまだ「過去の中」にいた。
その場にとどまっていて、小さくなって膝を抱えて下を向いている。
「これ以上、傷つきたくない」と自分を一生懸命守っている感じ。
受けた後は、それは「過去にあったこと」と思えるようになった。
今は離れているというか「過去は過去」という感じ。
少し、客観的にとらえられるようになった気がする。
「その痛み」を癒すには、具体的にどうしたらいいのかを考えるようになった。
[4]
TAT セッションを受けるには、どんな前提条件が必要だと思いますか?
ここで言う条件とは、人的条件やお金といった条件ではありません。
たとえば、集中を切らさないで人の話を聞けること、自分の痛みのルーツが分かっていること。「裁かない」こと、自分にウソをつかないこと、時間に間に合うように来ること、ルールを守れること、協調性が養われていること……など、体験した人だから分かることがあると思います。
ONSA WORKSHOP と TAT セッションをご自身で体験してみて、TAT セッションにはどのような前提条件が必要だと思うか、受けてみて感じたことを、教えてください。
自分に集中できること
「今」に集中できること
自分に誠実であること
心が開けること
そうできることで、自分だけではなく同じ場所にいる仲間にも誠実であることになると思う。そうすると、自然にその場所があたたかく、安心できる空間になる。
実際、そう感じました。
自分の「問題の根」がわかっていて、それを光のもとにさらすことができるようになっていること。
TAT セッションで「過去」を切り離した後、「行動」できること。
そこに、とどまり続けない。でないと、一時的に楽になっても、結局何も変わっていない。
(自分がそうだった。)
[5]
もし自分が ONSA WORKSHOP で訓練をしないまま TAT セッションを受けていたら、どんな風であったか、想像して教えてください。
実際は ONSA WORKSHOP で訓練を受けてから、TAT セッションにご参加くださいました。
でももし、そうではないとしたら……。たとえば人を裁いていたかもしれないとか、「今」に集中できなかったかもしれないとか、そもそも自分の問題が何であるか分からなかったかもしれないとか……どんな風であったと思われるでしょう。
率直に感じたことを教えてください。
そもそもの「問題の根」にはたどり着かず、表面の問題に目を向けることしか出来なかったと思う。
(ワークショップに参加するたびに、深く自分を掘れるようになってきたと思う。)
自分に集中できず、周囲に圧倒されていたかもしれない。
心を開くことができなかったと思う。
[6]
ONSA WORKSHOP は、TAT セッションを受けるにあたり、あなたにとってどんな風に役立ちましたか?
具体的に振り返ってみてください。
自分でも忘れていた、「小さかった頃の自分の傷、痛み」を思い出せるようになってきた。
そして、それを受け止められるようになってきた。
以前だったら「痛み」を感じるだけで精一杯だった。
でも、ワークショップを続けていたから、少しずつ受け止められるようになっていったのだと思う。
だから、TAT セッションでも扱えるようになったのだと思う。
[7]
TAT セッションを受けてみた後、1)と2)で書いた問題は、どのように変化しましたか? そしてその変化は、あなたにとって、どんな風に感じた出来事だったでしょう。
あなたの言葉で教えてください。
気にならなくなった。
TAT セッションを受けるたびに思うけれど「なんだったのだろう」と思う。
どうして、そのことに囚われていたのだろう…と思う。
今回思ったのは、両親によってそう思うようになったのだけれど、自分自身もものすごい勢いで自分を責めていたり、自分を過去に縛り付けたりしていたのだと思った。
TAT セッションを受けてから、自分を責めることが少なくなったと思う。
[8]
これから ONSA WORKSHOP ならびに TAT セッションを受け、みずからのトラウマに向き合ってゆく方に、メッセージをお願いします。
正直なところ、私は少し「回復」の道に行き詰っていました。
その道を歩き始めた頃はとにかく必死でした。
以前の「じかんのきろく」を読んでみると、本当に「自分の心」がむき出しになっていました。今の自分が恥ずかしくなるくらいです。
私は、「次の扉」の前にきていたのに、自分で拒否していました。
それは、無意識でもあり、意識的でもあったように思います。
「その扉」を開けるには今までの習慣を手放さなければいけませんでした。
私は、その習慣を握ったままなんとかそこを開けて通ろうと思っていました。
でも、通れないから、その周りをぐるぐるしていました。
「どうしたらいいのだろう」と思っていました。
私が握って放すことができなかったのは、「限りなく受け身」という習慣でした。
今回のワークショップで指摘され、初めて自分が「自分が思っている以上に受け身」であることに気付きました。
ショックでしたが、そのあと実際、いたるところに受け身な自分を発見しています。
不思議ですが、今はそんな自分がおもしろく、いとおしいと感じている自分もいます。
今回、私は「TAT セッションを受けて、トラウマと切り離しをした後、行動する」ということを学びました。
私は今まで、ワークショップを受けて、学んで、知識を増やしても「同じ場所」に居続けました。行動をしないで、「共依存であり続けながら、回復をしようとしていた」のです。
その方法をなんとか模索していたのだと思います。
でも、それは不可能で。
だから、行き詰ってしまってどうしたらいいのかわからず、結局は回復の手を緩めていたのだと思います。
そして、「受け身」だから、次の行動がわからない、浮かびにくいということもあったと思います。
今回、ワークショップで藤沢さんにアドバイスをもらい(すでに受け身ですが)、少しずつ行動に移すことを試しています。
自分の中での「行動」というのは、すごくぼんやりとしたもので。
具体的ではない。だから、実際は行動できない。考えても浮かんできませんでした。
たとえ浮かんでも、一足飛びというか、練習もせず大物に取り掛かるような…。
だから、出来なくて自分を責めてしまう。だから、やらなくなってしまう。
そうではなくて、本当にちいさなこと。
私の場合は「自己肯定」の練習です。
それをすると、自分があたたかくなって、楽しい、そういうことが「行動」なんだな…と、今回発見しました。
回復の道を歩いていると、苦しくて、辛くて、投げ出してしまったりします。
「次の扉」の前でウロウロし続けることもあります。
そういうときは「やっぱり、無理だった…」と思います。
そう思うけど、時間が経つとまた歩き始める。この繰り返しです。
その中で、今回のような「あたたかいもの」を発見しながら歩いていく。
自分に対して「あたたかいこと」をしていると実感するのは今回が初めてかもしれません。
「1番大切なもの」を見つけた気がしました。
今、私は自分にとても「安心感」があります。
頭で考えるだけで終わらず、いろいろやってみよう、と思っています。
どんなときも、あると思います。
そして、それは続けているからでもあると思います。
ずっと、同じところでとどまっているようでも、続けていれば、知らないうちにまた違う景色になっていきます。
ここには、あたたかい仲間がいて、それぞれの道をそれぞれのペースで歩いています。
みなさん、それぞれ素敵です。
「ひとりではない」ということを忘れないでください。
私にとってはそれもとても大きな励みの一つです。
「いつか、健康な世界で笑いあえたら」と思いながら、歩いています。
きっと、道はまだ遠い。
でも、その道のりであたたかいこと、うれしいこと、勇気をもらうことがいっぱいあると思います。
「そんなことはない」と、思うかもしれませんが、あります。
私もそう思っていたけど、あったから。
苦しくて辛いこともあるけれど、あたたかいこともあるから。
だから、歩くことをやめないでください。
[9]
最後に、ここまで歩いてきた自分自身に、メッセージをお願いします。
わたしへ。
おつかれさまでした。
ちょっと、落ち着いてきましたね。
今回は、ある意味、本当のスタート地点に立つことができたのかもしれませんね。
「自分を認めることを練習する」からスタートする。
ここに気づけたこと。私はとってもうれしい。
そして、とりあえずやってみたことに、半信半疑でもやってみたことに感謝してる。
よく考えたら、これがなかったら、なにやっても楽しくないもん。
いつも、ビクビクして。
結局、すべての行動は「他人重心」から変えられなかったと思う。
だから、すっごく「よくやった!」って思うよ。
ありがとう。
また、ここからだね。
しっかり、二人三脚で歩いて、走っていきましょう。
もちろん、転んで大丈夫。
これからも、よろしくお願いします。
Y. S. さん(40代以上/兵庫県よりご参加) ばんぺいゆクラス
[1]
あなたの問題は、そもそも、どんな主訴でしたか?
私にはできないという想い。
私は他のみんなが普通にしていることができない。
私は人と違って劣っている。
どうせ私にはできない、無理だよという強い想いがまとわりつくこと。
[2]
どんな環境、どんな過去を持っていますか? どんな痛みの体験が影響して、そのような主訴を持つようになったのでしょう。
私は、小さい頃よく泣く子でした。
でも母は、そんな私にうんざりしていたと思います。
泣いている私を抱きしめてくれることもなく、周りの子は泣かずに普通に行くのにと比べられることもありました。
それは小学校に上がってからもそうでした。
不安な気持ちが湧いてきて泣いてしまう私に、どうしてあんたは出来ないの、周りの子はできるのにと言われることが多く、私の気持ちを受け止めることはありませんでした。
それ以上泣いていると、そのあとは完全にスルーでした。
私が何を言っても聞いてませんという無視の状態でした。
私は、母とのあいだに信頼関係はなかったと思います。
そこが根底となって、コミュニケーションの苦手意識につながり、現在の主訴になっていると思います。
[3]
ONSA WORKSHOP および TAT セッションで、その過去(正確には、 過去に対する考えや意見、痛みの感覚やぐるぐる思考など)がどんな風に変わってゆきましたか?
過去にとらわれなくなっていると思います。
その中にとどまり続ける必要はないのだと感じます。
自分の意識を変えて、視点を変えて、私は前に進んでいっていいんだと思えました。
[4]
TAT セッションを受けるには、どんな前提条件が必要だと思いますか?
ここで言う条件とは、人的条件やお金といった条件ではありません。
たとえば、集中を切らさないで人の話を聞けること、自分の痛みのルーツが分かっていること。「裁かない」こと、自分にウソをつかないこと、時間に間に合うように来ること、ルールを守れること、協調性が養われていること……など、体験した人だから分かることがあると思います。
ONSA WORKSHOP と TAT セッションをご自身で体験してみて、TAT セッションにはどのような前提条件が必要だと思うか、受けてみて感じたことを、教えてください。
自分自身を見つめて、向き合えるようになっていること。
心を開いて、自分自身を感じながら、ワークショップを受けられること。
[5]
もし自分が ONSA WORKSHOP で訓練をしないまま TAT セッションを受けていたら、どんな風であったか、想像して教えてください。
実際は ONSA WORKSHOP で訓練を受けてから、TAT セッションにご参加くださいました。
でももし、そうではないとしたら……。たとえば人を裁いていたかもしれないとか、「今」に集中できなかったかもしれないとか、そもそも自分の問題が何であるか分からなかったかもしれないとか……どんな風であったと思われるでしょう。
率直に感じたことを教えてください。
私は、心を開いてワークショップに集中はできなかったと思います。
絶えず、自分をいじめるいろんなセルフトークが湧いてきて、「今」に意識を集中できなかったと思います。
[6]
ONSA WORKSHOP は、TAT セッションを受けるにあたり、あなたにとってどんな風に役立ちましたか?
具体的に振り返ってみてください。
私は、ONSA WORKSHOP での積み重ねで、自分と向き合うこと、自分の気持ちを感じ取ることができるようになりました。ワークショップ・クラスで、心を開くという感覚も感じることができました。
そして、 ONSA WORKSHOP を信頼できていたからこそ、心を開いて TAT セッションに臨めたと思います。
[7]
TAT セッションを受けてみた後、1)と2)で書いた問題は、どのように変化しましたか? そしてその変化は、あなたにとって、どんな風に感じた出来事だったでしょう。
あなたの言葉で教えてください。
そういう過去もあったけど、そこにとらわれて生きなくてもいいんだなと感じています。
事前インタビューでは、同じことを書きながら涙したのに、今は涙も胸が痛くなることもありません。
とても不思議です。
私は私のままでやってみればいいじゃないという思いです。
できることもあれば、できないこともある。
できないから最初からやらないという選択を、これからはしたくないと思いました。
[8]
これから ONSA WORKSHOP ならびに TAT セッションを受け、みずからのトラウマに向き合ってゆく方に、メッセージをお願いします。
自分と向き合うことを諦めないでほしいと思います。
私はまだ自分に厳しくなることもあるのですが、どうか自分に優しくあってください。
今の自分ができることで十分なので、自分を諦めないでほしいと思います。
[9]
最後に、ここまで歩いてきた自分自身に、メッセージをお願いします。
たくさん自分と向き合って、時には目をそらしながらも、諦めずにここまで来たよね。
まだまだ日常に流されて、自分に厳しく当たっちゃうときもあるけれど、それも気づけるし、またやってるよと思えるようになったのは、大きな進歩だと思います。
こうやって TAT セッションを受けて、自分を見つめ直して、また前を向いて生きていこうと思えるのは、回復にしがみついて、私にも筋力がついてきたからかなと思えます。
私の人生は、まだまだこれから。
これから私が幸せを感じる人生を、私自身で作っていこう、歩いていこう。今は素直にそんな気持ちです。
ずっと私を諦めず、回復の道を歩いてきてくれてありがとう。
これからも、自分自身で歩いていこうね。
わたしだってちゃんとできるから。
S. H. さん(40代以上/東京都よりご参加) ばんぺいゆクラス
[1]
あなたの問題は、そもそも、どんな主訴でしたか?
人の感情に自分の言動が容易に左右されて疲れ果ててしまうこと。
怒りがこみ上げて自分を責めてしまっていたところ。
気持ちを何度立て直しても、ダメだった。
笑顔=機嫌がいい、むすっとした言動=機嫌が悪い、と私の頭の中では自動的に変換されていて、なんとか笑顔を引き出そうと必死だった。
本当に本当に、心身共に疲れ果てていた。
何年も回復作業をしててもどこかでここからは逃れられないんじゃないかとすら思っていた。
[2]
どんな環境、どんな過去を持っていますか? どんな痛みの体験が影響して、そのような主訴を持つようになったのでしょう。
父からの八つあたりが日常茶飯事だったから、それが普通なんだと思って子ども時代を過ごしたため。
自分に向けてはもちろんのこと、モノ心ついた時から父が母や兄に八つ当たりをしてるのを見てきました。だからあまりにストレスすぎて自分の感情を切って、時間が通り過ぎるのを待たなければならなかった。
サラリーマンではなかったので、急に夕方に帰ってきたり、やたら上機嫌だったり不機嫌だったり、とにかく一貫性がない家庭環境だった。
痛すぎます。
[3]
ONSA WORKSHOP および TAT セッションで、その過去(正確には、 過去に対する考えや意見、痛みの感覚やぐるぐる思考など)がどんな風に変わってゆきましたか?
私の感想は、ONSA WORKSHOP で知識と力を得て実践して、それでも癒えない傷を TAT セッションで「きちんと」過去のものに出来た。という感じです。
何か、新しい自分のようで、でも今の自分…というようなとにかく不思議な感じでした。
身体でいうと上半身が、軽くなりました。心身共に余計な自分が負わなくてもいい荷物をおろせた感じです。
そして軽くなったら考え過ぎることが無くなりました。
あたまぐるぐる思考が無くなるから、結局、何も行動出来なかったということもなく。
この不思議な感覚はいつまで続くのだろうとも思いましたが、自分と向き合う → 溜まったものをセルフセッションで手放すことが出来る、と思えたら、ふわふわな安心感ではなく芯のある安心感に変わりました。
今も世界のどこかで TAT セッションが行われていると思うと、とてもあたたかい気持ちになれる。
課題からそれてしまいましたが、上記に書いたお悩みは、自分がそんなに真剣に取り合うものではないような気がしてきた。というか、大人として、社会人として、日によって機嫌や人によって対応が違う人の方が明らかにおかしいと思う。
だからその人達に時間の提供をするのは勿体ないし、笑顔を貰わなくてもまったく構わないと思えるようになった。
[4]
TAT セッションを受けるには、どんな前提条件が必要だと思いますか?
ここで言う条件とは、人的条件やお金といった条件ではありません。
たとえば、集中を切らさないで人の話を聞けること、自分の痛みのルーツが分かっていること。「裁かない」こと、自分にウソをつかないこと、時間に間に合うように来ること、ルールを守れること、協調性が養われていること……など、体験した人だから分かることがあると思います。
ONSA WORKSHOP と TAT セッションをご自身で体験してみて、TAT セッションにはどのような前提条件が必要だと思うか、受けてみて感じたことを、教えてください。
自分の一番のお悩みとそれが起こってしまった理由が明確であること。
多少、自分の力で切り開いていける力があること。(「TAT セッションさえ受ければ」思考からは、ある程度卒業してること。)
TAT セッションに期待しすぎない力を持ち合わせていることだと思います。
魔法の解決法はないと心から解っていること。
[5]
もし自分が ONSA WORKSHOP で訓練をしないまま TAT セッションを受けていたら、どんな風であったか、想像して教えてください。
実際は ONSA WORKSHOP で訓練を受けてから、TAT セッションにご参加くださいました。
でももし、そうではないとしたら……。たとえば人を裁いていたかもしれないとか、「今」に集中できなかったかもしれないとか、そもそも自分の問題が何であるか分からなかったかもしれないとか……どんな風であったと思われるでしょう。
率直に感じたことを教えてください。
他の自己啓発セミナーと同じレベルの効果しか得られなかったと思います。
要は、根本が癒えないまままた何処かをふらふらさまよって、回復できずにいたと思う。どんどん苦しくて、いよいよ感情のままに仕事も辞めていたかもしれない。
もしくは、感情を殺し過ぎてうつ病になっていたかもしれない。
…怖い!
[6]
ONSA WORKSHOP は、TAT セッションを受けるにあたり、あなたにとってどんな風に役立ちましたか?
具体的に振り返ってみてください。
期待と不安。そして好奇心(笑)。
ONSA がこれさえ受講すれば治る的なものを提供してくれるはずはないという想いと、トラウマが本当に過去に出来るの? ホントのホント? という想い。
だから下手に期待する事もなく悲観することもなく、過去と向き合うことができた。
もう、何度も何度も何度も掘り下げた痛い記憶を思い出して、感じることが出来ました。
[7]
TAT セッションを受けてみた後、1)と2)で書いた問題は、どのように変化しましたか? そしてその変化は、あなたにとって、どんな風に感じた出来事だったでしょう。
あなたの言葉で教えてください。
[3]でも書きましたが、私が真剣に、私の時間をたくさん使って取り合うことでもないし、取り合う人達ではないと感じれるようになった。
でも、無視するわけじゃない。
自分を信頼して、自分ができないことわからないこと、理解できないことは徹底的に聞いていいし、相手は答える義務があるんだって思えるようになりました。
いいように使われてたのかもしれない。
自分で処理しないといけない彼女彼らの感情の処理を、私が背負っていたのかもしれない。
冗談じゃない! と今は思っています。
[8]
これから ONSA WORKSHOP ならびに TAT セッションを受け、みずからのトラウマに向き合ってゆく方に、メッセージをお願いします。
自分がしてきた努力は、報われます!
不安なこと、心細いこと、誰かに決めてほしいこと、私も未だに沢山ある。でも多分、自分が判断して決めたことは大丈夫だって自信がもてるようになれると思います。
(書いていて自分を励ましてます(笑)。)
人生の前半で苦労してきた人は、これからは楽しいことしか起こらないそうですよ。
毎日毎日、今自分ができることをやってさえいれば、心は穏やかになれると思う。
私は、そう思う。
[9]
最後に、ここまで歩いてきた自分自身に、メッセージをお願いします。
秋の WORKSHOP おつかれさまでした!
よーくよーく努力し続けたと思います。
課題は確かに沢山あるけど、まずは今、この今と感情を大切にこれからも宜しくです!
すごくすごく応援してるし、頼りにもしてる。
いつも、ありがとね!
(* 重複掲載ではありませんため、念のため注記させていただきます/編集注)